ストレスの多い現代社会に急増している過敏性腸症候群(IBS)。
疾患の特徴からQOL(生活の質)の低下をもたらすことも少なくありません。
その症状の解説から当院における治療方針についてご紹介いたします。
過敏性腸症候群(IBS)とは
腸に疾患(炎症やポリープなど)や異常所見が認められないにもかかわらず、慢性的な便通異常(便秘・下痢)、腹痛、腹部の不快感などの症状が繰り返し起こるのが特徴です。
○緊張すると急にお腹が痛くなる
○便秘と下痢を繰り返す
○常にお腹が張っていてゴロゴロ鳴っている
○トイレに行ってもすっきり出ない(残便感)
原因としては、身体が受けたストレスが自律神経系に波及し、腸のぜん動運動に障害を起こすものと考えられています。
過敏性腸症候群(IBS)の症状
〇下痢型
お腹が痛くなり、頻繁に下痢を起こすタイプ。食後に下痢が起こる事が多く、通勤・通学時の移動を心配し朝食を取れない方も多いようです。
〇便秘型
便意があっても出にくく、排便してもコロコロと硬い便が少量づつしか出ない。女性に多いタイプです。
〇混合型(便秘と下痢)
便秘が数日続いたと思ったら、今度は下痢になってしまう。
このサイクルを繰り返すのが混合型の特徴です。
〇ガス型
お腹にガスが溜まる、お腹が張る、おならが頻繁に出る。
どのタイプの患者さまにも共通して言えることは、その症状が日常生活へ影響を与え、生活の質を低下させる要因となっているということです。
過敏性腸症候群の鍼灸治療
鍼灸治療においては、お身体の緊張を緩め自律神経の調和をはかり、腸の働きをスムーズにすることが、症状改善に向けてのポイントとなります。
○お腹のツボを使い腸内環境を整える
○温かなお灸にて、お身体の冷えを改善
○全身治療により自律神経のバランスを整える
○お身体の凝り・緊張を緩め、身心をリラックスした状態へ
お身体が抱えているストレスの緩和から
自然治癒力をベースにした
「安定したからだづくり」へ繋げます
患者さまへのアドバイス
長年の辛い症状が更なるストレスとなり、日々の生活に自信を失いがちになられている患者さまも多いことと思います。
○お腹が急に痛くなるので、電車に乗るのが怖い
○何をするにも、トイレの事が気になって集中できない
○お腹がゴロゴロ鳴って恥ずしい
○ご飯を食べるとお腹が痛くなりそうで外食に行けない etc…
一つ一つのお悩みやが軽くなり毎日の楽しみが少しずつ増えていくよう、お身体に備わっている治癒力をあげながら症状改善へつなげていきましょう。
Lucioleはりきゅう院
宇佐美 敦士